アシタカがエミシの村を出なければならなくなり、西へ旅に出た際、偶然助けた男の妻として威勢良く現れたトキ。
とても快活で魅力的ですよね。
かわいい一面もあれば、かっこいい一面もある、
「たたらば」で活き活きと働く女衆の代表のような存在です。
今回は「たたらば」女衆のリーダー的存在、トキについて掘り下げていきます。
では、一緒にみていきましょう!
『もののけ姫』トキってかわいい?声優はなんとナウシカ!!
トキの声を聞いて「とっても上手な声優さんだな」と思われた方も多いのではないでしょうか。
この作品の世界観にとてもぴったりと馴染んでいるような印象を受けますが、声優さんは一体どなたなのでしょうか。
それは・・・
なんと、あのナウシカの声を担当した島本須美さんだったのです!
彼女はナウシカの他にも、『ルパン三世 カリオストロの城』や『となりのトトロ』にも出演されています。
彼女は、トキ。甲六の妻で、タタラ踏みの一員。女衆のリーダー的存在です。
声を担当したのは、島本須美さん。『もののけ姫』では、冒頭に登場したエミシの少女と二役を担当しています。#もののけ姫 pic.twitter.com/heNJsxd5IX— ジブリのせかい【非公式ファンサイト】 (@ghibli_world) August 13, 2021
『もののけ姫』を最後に、宮崎駿監督は専業の声優さんは起用しなくなったため、この作品以降はスタジオジブリの作品には出演されていません。
しかし、初期から中期にかけての宮崎駿監督の作品を支えた非常に重要な声優さんであることは間違いありません。
『もののけ姫』の中で、トキに独特な存在感があるのはやはり理由があったのですね。
トキをかわいいと思わせる一面と、女衆のリーダーとしてかっこいいと思わせる一面、両方を演じられるのは、やはり島本須美さんしかなし得ないですよね。
『もののけ姫』トキってかわいい?|年齢はいくつ?
では、かわいいと感じるトキの年齢は何歳なのでしょうか。
公式に年齢は発表されてはいないようですが、だいぶ若いのではないかと思われます。
「たたらば」には、重病患者以外に年配の者はほとんどいないようです。
「たたらば」は、売られた娘や重病患者などで構成された集落です。
トキも若くして身の上に問題を抱え、この場所で働き始めリーダー的な存在になったような印象を受けます。
人の寿命も現代とは大きく違うと思われますし、リーダーとはいえ若いと考えられるので、おそらく20歳前後なのではないでしょうか。
「たたらば」は子どもがいない場所ですが、いずれトキと甲六に子どもが生まれたらとても素敵なお母さんになりそうですね。
『もののけ姫』おトキの旦那も気になる!甲六の声優さんは?
トキといえば、トキの旦那さんである甲六とのやりとりがなんとも楽しくて滑稽です。
甲六は、エボシ率いるたたらばの石火矢衆と護衛集団がモロとその子ども達を襲った際に怪我を負い、谷底に落ちてしまいました。
そこをたまたま通りかかったアシタカに救われました。
こだまを見て腰を抜かしたり「おとき、勘弁してくれよー」と言う姿がなんとも可愛らしく、愛されるキャラクターです。
このトキの旦那さん甲六を演じているのは、俳優の西村まさ彦さんです。
同じく宮崎駿監督の『風立ちぬ』では主人公堀越二郎の小柄な上司、黒川役の声も担当されていますよね。
古畑任三郎シリーズでの今泉役の印象が強い西村さんですが、やはりちょっと間抜けで愛されるキャラクターを演じるのに右に出る者はいないようです。
そう考えると、この甲六の愛されキャラはとても納得ですね。
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『もののけ姫』トキが残した印象的なセリフ・名言は?
『もののけ姫』の作品全体でトキの登場シーンは決して多くはありませんが、その少ないセリフの中には彼女のキャラクターが如実に現れています。
そんな彼女の名言とも言える印象的なセリフを見てみましょう。
「たたらば」の様子を見たアシタカが、たたら踏みを手伝おうとし「私も踏ませてくれ」と頼んだ時、代わるのを躊躇した「たたらば」の女に言った言葉です。
この言葉から、トキはたたら踏みの仕事場ではリーダー的な存在であったことが伺えます。
サバサバとしながらも、トキの暖かさがにじみ出ているセリフですよね。
なんとこのセリフ、20回もリテイクしたそうです。
この短いセリフに20回とは…!このセリフがトキのキャラクターを表すとても大切なものであることが伺えますね。
アシタカが「たたらば」のたたら踏みの仕事を代わり、「厳しい仕事だな」と言った際に応えたセリフです。トキも外界で大変な目に合ったことが察せられます。どのような過去があったのかはわかりませんが、人権を認められ、社会の一員として働き、自分の意見を言うことができる環境の重要性を感じられるセリフです。
ディダラボッッチがシシ神の首を取り戻そうと迫って来て「たたらば」が燃えてしまったとき「何もかもおしめぇだ」と絶望する甲六にトキが言うセリフです。
このセリフで助けられた人がどれだけ多くいたことでしょう。
絶望と混沌の最中でこの言葉を投げかけることができるのは、彼女が心からそう信じているからでしょう。
自然の力を目の前にすると人間は無力のように感じますが、それでも何度も立ち上がって来た人間の強さを象徴する名言です。
『もののけ姫』トキについてのまとめ
女性がトップをつとめ、女性も男性も活き活きと働く「たたらば」。
トキは「たたらば」で働く女衆のシンボルのような存在ですよね。
可愛らしさとかっこよさ、両方を兼ね備えた女性です。
「たたらば」では女性の存在が認められ男女協力して皆が社会の一員として活躍しています。
このような社会は今では当たり前かと思いきや、特に日本ではまだまだそれが現実になっていないのが実情です。
トキを深掘りすることで私たちが抱えるジェンダーによる差別や不平等といった問題、さらには自然と人間の対立・共生というこの作品のテーマが際立って見えてくることが分かります。
ぜひ今一度トキの魅力に触れて、彼女が活き活きと生きられる所以を考えてみてはいかがでしょうか。
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