『ハウルの動く城』サリマンを深掘り!小姓や魔法の力についても解説!

ハウルの動く城
引用:https://www.ghibli.jp/works/howl/
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『ハウルの動く城』でハウルの魔力を奪おうと狙うハウルのかつての師匠、サリマン。

この作品の中で、彼女はどのような存在なのでしょうか。

今回はサリマン周辺の小姓や彼女の魔力、キャスト声優さんやセリフなどについて掘り下げていきたいと思います。

解釈がなかなか難しいと言われる『ハウルの動く城』ですが、サリマンについて考えると、この作品が少し捉えやすくなるかもしれません。

では、一緒に見ていきましょう!




『ハウルの動く城』サリマンの小姓の男の子はみんな同じ姿をしてる?

サリマンの周りの世話をする小姓の男の子が気になった方はいらっしゃるでしょうか。

みんな同じ顔と髪型、服装をしていて、全員まるでハウルを幼くしたような雰囲気です。

そして、どこか『千と千尋の神隠し』のハクのよう・・・。

彼らはなぜ皆同じような見た目をしているのでしょうか。

それは、小姓たちは魔法学校の生徒だった時のハウルの姿で描かれているからなのです。

宮崎駿監督が描いた絵コンテに「かつてのハウル」と書き込みしています。

https://twitter.com/tomizen_jpn/status/1378140527002935297?s=21

 

サリマンは優秀で美しいハウルという生徒にとてつもない執着を持ち、周りの小姓をお気に入りのハウルの見た目にしてしまったようです。

お気に入りの生徒の分身を作って周りの世話をさせるとは・・・。

現実的に考えると、少し妙な趣味のようにも思います。

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『ハウルの動く城』サリマン先生の魔法の力と彼女の性格は?

それでは、ハウルの魔法学校の先生であったサリマンの魔法はどれほどの強さなのでしょうか。

また、彼女はどのような性格なのでしょう。

ひとつずつ見ていきましょう。

まず、彼女の魔力の右に出る者はハウル以外ほぼいなかったようです。

彼女は、王宮に訪れた荒地の魔女の魔力を簡単に奪いました。

またハウルが王宮に到着した後、空間を変容させ、杖ひとつきで椅子を貫通させるほどの力を持っています。

そして何より彼女の魔力のおかげで王宮には戦火が当たりません。

常に相当な魔力を放っていると考えられます。

また彼女の性格は、とても冷静沈着で揺るぎない自信に満ちています。

戦う時でも話す時でも表情を変えることがなく、それが彼女から発せられる怖さであるように思います。

もし実際に会ったらきっと「なぜかわからないけれど、この人を絶対に怒らせてはいけない!」と感じるタイプでしょう。

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『ハウルの動く城』サリマンの声を演じた声優さんは誰?

ハウルの動く城のサリマン役の声はどなたが演じていらっしゃったのでしょうか。

それは、加藤治子(かとう はるこ)さんという女優さんです。

名前を聞いてもピンとこない方も多いかと思いますが、顔を見ればきっと誰もがこれまで何度も見たことがある大女優さんであることに気がつくはずです。

品がありながらもどこかチャーミングな話し方が魅力的ですよね。

出演作をあげればキリがないほど様々な作品にて演じていらっしゃいます。

古畑任三郎シリーズがお好きな方は、第2シーズンで犯人役として登場した、妹を殺してしまう年配の脚本家役の方と言われれば、はっと気がつくかもしれません。

ジブリファンの方には『魔女の宅急便』に登場する老婦人役としてとても馴染み深いお方です。

大変魅力的な日本を代表する女優さんでしたが、2015年に92歳で天に召されました。

揺るぎない自信に溢れた落ち着きのある話し方のサリマン役は、さすがと言わざるを得ない説得力のある凄みのある演技でした。

謹んでご冥福をお祈りいたします。


『ハウルの動く城』サリマンの印象的なセリフは?

サリマンのセリフと言われて、何を思い浮かべますか?作中のサリマンが放った印象的なセリフをご紹介します。

「お母様、ハウルに恋をしているのね」

ソフィーが王宮を訪れた際、ハウルについて熱く語り、語りながら若返るソフィーを見てサリマンが投げかけた言葉です。

この言葉でソフィーは一気に怯み、また以前の老婆の姿に戻ってしまいます。

サリマンは魔法だけでなく言葉でも、一言で相手の弱点をつく術を知っているようです。

「ハッピーエンドってわけね」

彼女の水晶から見た彼女のつかい犬であるヒンがいる場所を見たときに、幸せそうなソフィーたちの姿を見て言うセリフです。

そうです、ハッピーエンドなのです。

映画の登場人物がこの様な発言をするのはとても珍しく印象に残るシーンですよね。

 

この物語は、実にさまざまな問題を抱えたお話でした。

隣国との戦い荒地の魔女ハウルとカルシファーの契約など多くの困難を抱えながらも、サリマンがこのセリフを言う頃には全て解決しているのです。

それはソフィーがまっすぐな心で様々な出来事に向かい合った結果もたらされたのです。

実は隣国の王子であったかかしのカブに気に入られ、荒地の魔女をも家族にし、ハウルとカルシファーそれぞれが各々の生き方ができるように願いました。

引用:https://www.ghibli.jp/works/howl/

決して意図していたわけではありませんが、彼女の心と行動が状況を大きく変容させてくれました

 

「しょうがないわね。総理大臣と参謀長を呼びなさい。この馬鹿げた戦争を終わらせましょう」

上記のセリフのあとの、サリマン最後のセリフです。

なんと、サリマンは総理大臣をも簡単に呼びつけられる立場にあったようです。

王宮が彼女の魔力で戦火を逃れることができるほどの能力を持っていることを考えれば、当然のことかもしれません。

彼女の物言いはまるで、スパルタ教育で思い込みの激しいお母さんが子どもの成長とその意志を認め、諦めた時のようです。

やはり、最後の一言まで凄みがあり存在感を放っていますね。


『ハウルの動く城』サリマンについてのまとめ

ハウルの師匠、サリマンについていかがでしたでしょうか。

どこをとっても完全無欠のサリマン先生。

ですが、そのサリマンをも諦めさせることのできたソフィーこそ素晴らしいですよね。

コンプレックスだらけの90歳の少女ソフィーは、彼女なりの方法でこの完全無欠のサリマンともうまくやっていく未来が、物語の最後に垣間見られる気がしました。

ソフィーとサリマンの対比に注目してこの作品を見てみると、更に新しい発見があるかもしれませんね。



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