スタジオジブリ作品で『海がきこえる』というアニメーションをご存知ですか?
1993年5月に日本テレビ40周年記念番組として放映された、テレビアニメ作品なのです。
子どもが見ていたジブリ作品を一緒に見ていたことがきっかけで、ジブリの魅力に取り憑かれている私にとっては"子どもが高校生になったらぜひ一緒に見たい"感じた作品です。
『海がきこえる』は根強いファンが多くネット上では"海がきこえる エモい"との声もあがっているほどなのです。
https://ghib-mori.com/umikiko-arasuzi-1501
杜崎拓(もりさき たく)、松野豊(まつの ゆたか)、武藤里伽子(むとう りかこ)をメインとして物語が展開しますが、この3人を囲む同級生や親、先生方など、それぞれが味のある演技をしています。
今回は、もう何年前か?思い出せないほど昔になっちゃった自分の高校時代を思い出しながら、でもときどき母親目線で『海がきこえる』の名言ベストテンをお送りします!
海がきこえる|名言ベストテンはこれ!
心の奥に響いてくる物語『海がきこえる』の名言をご紹介します。
海がきこえる 名言 第10位
「こいつ、四組の杜崎拓。こちら今度うちのクラスに編入する武藤里伽子さん。」
海がきこえる 名言 第9位
「すごいなあ…。松野は十年後 二十年後のこと考えちょるがか。」
海がきこえる 名言 第8位
「クラス委員の松野くんは別だけど。あの人親切ね。」
武藤里伽子が高知の方言がわからず、女子よりも男子の方が自分と全然口を聞いてくれない、と杜崎拓に対して語ったとき松野豊だけは他の男子と違う、という趣旨のセリフを語るシーン。
このとき武藤里伽子はすでに杜崎拓に対して好意を寄せていて、自分が松野豊を"親切"と杜崎拓に伝えることで、(杜崎が)ヤキモチを焼くかどうか?テスト(確認)するためのセリフではないかと考えました。うむむぅ、しか-し、女心は複雑ですね。
海がきこえる 名言 第7位
「女なんぞにお前のよさは解りゃせんと。」
松野豊の武藤里伽子に対する気持ちを知った杜崎拓が「松野が里伽子に魅かれているのを知って僕は理不尽に腹立たしかった。やめちょきや。女はどうせ男の表面しか見んがよ。」の後に語ったこのセリフ。
杜崎拓がどれだけ松野豊をリスペクてしているかがわかるセリフですよね。
海がきこえる 名言 第6位
「私、生理の初日が重いの。貧血起こして寝込むこともあるのよ。」
たとえ共学とはいえ、女子高生が男友達にこんなことを言うものか?と思われる方も多いと思いますが、私が感じたのは、それだけ武藤里伽子は杜崎拓に対して"ある種の安心感"があるのではないか?と感じました。またそれ以上に"父のもと(東京)へ何としても行きたい"という気持ちから来る不安も入り混じっているように感じました。
このあと、一緒に行ってあげることを決断する杜崎拓に対して、武藤里伽子の表情がパァーッと明るくなるのがとても印象的です。
海がきこえる 名言 第5位
「あんた、武藤さんって子に親切にしてあげなさいよ。慣れんとこ来て、いろいろ大変やろうき。」
杜崎拓の母親が息子(拓)に対して語っているセリフ。このお母さんはとても素敵ですよね。この親にして拓ちゃんあり!って感じです。この作品を観る年齢によって解釈は違うと思いますが、今自分が母となって感じることは"息子のことを信頼している母"という印象を持ちました。
息子からすれば「口うるさい母親だなぁ」テキな描写も劇中ではいくつかありますが、そこがまた"いいところ"です。杜崎拓と母親との会話は、家庭内の夕食中や高知東京間の電話などのシチュエーションがありますが、すべてがとても印象に残っています。
なので、それだけでベストテンが埋まってしまいそうなので(笑)がんばってひとつに絞りました。(ちなみに「そういうもんじゃないわね。母親やったら、子供も一緒に連れて行きたいもんぞね!」も好きです)
受験を控えている高校二年生なのに、東京から高知に子どもを連れて引っ越してきた武藤里伽子やその母親の"事情"を鑑み、母としての意見を、機関銃のようにダダダダッと息子に話すシーン、素敵です。
そして母親の言うことをしっかりと捉えられている杜崎拓も、またエエ男に育っています。
海がきこえる 名言 第4位
「何言うちゅうがじゃ、ちゃんとせないかん。金は大事ながぜよ。」
ハワイで杜崎拓と武藤里伽子がお金に関する会話をしていたときのセリフ。東京での武藤里伽子の住まいや暮らしぶりを見ると、杜崎拓の金銭感覚が違うのか?このセリフはとてもリアルで印象的です。
それと(また母親目線ですが・・・)杜崎拓は"いい息子"ですよね。こんな息子がいたらなぁ、と思いながら観てしまいました(笑)。
また、武藤里伽子に対して、これまでお金のことについてここまで言い聞かせるような人はいなかったのではないのかな?とも感じました。きっとそんなことも里伽子にとっては新鮮で安心感を抱かせるものだったのではないかと思います。
海がきこえる 名言 第3位
「さあて、今度は何やろ」
東京のホテルで友達と会うといって部屋を出た武藤里伽子が、部屋にいる杜崎拓に対して「今すぐ来て!」とのリクエストに返事をして電話を切った後のセリフ。
杜崎拓の"優しいだけじゃない寛容さ"が滲み出ているなぁ、と感じたので第3位です!
劇中では、杜崎拓が武藤里伽子に対して本気で怒ったり、高知に戻ってからは殴り合うというシーンもありますが、このときすでにお互いが惹かれあっていることがわかる印象的な場面です。
海がきこえる 名言 第2位
「あいつかわいそうだなと僕は心から思った。」
高知に引っ越してからというもの、武藤里伽子はなんとかして父親に会いたい!という思いで試行錯誤し、やっと東京に来ることができたものの、自分の知らない父の一面を見たことで、かなりショックを受けます。その様子を見て語った杜崎拓のセリフ。
ただ、かわいそうではなく"心から"かわいそうと思った、と語るなんて、杜崎拓の優しさ溢れています。
海がきこえる 名言 第1位
「いや、なんかあいつあんまり幸せそうやないなあ思うて」
転校してきたクラスに馴染もうとしない武藤里伽子が、テストで好成績を収め、その結果をみてクラスメイトがざわついているときに、武藤里伽子の表情を見て杜崎拓が語ったセリフ。
杜崎拓のこの直感がすごい!と思い、堂々の第1位に推挙させていただきました!
「なによっ!ツンとしてさ」テキな、妬みを含んだ感情をもったクラスメイトが多い中、杜崎拓は武藤里伽子に対して、もうこの時点で"気になる存在"となっていたことがわかるセリフです。
気になるのは異性としてではなく、人として素直に"なぜ浮かない表情なんだろう"と疑問に思うところから"その人への興味"に発展し、相手を知る・知りたいと感じるきっかけにもなっていると感じさせるセリフですね。
海がきこえる|そのほかの名言!やっぱりこれもいいよね
ベストテンに入らなかった(入れられなかった)名言をいくつかご紹介しましょう。
「あの時 俺が怒ったがは、お前が俺に遠慮しよったのがわかったきぞ。あの時まで気がつかんかった…。お前が武藤を好きやったこと。」
同窓会に出席するために進学先の東京から高知へ帰省した杜崎拓に対して松野豊が語ったもの。
高校で里伽子から左頬、松野からは右頬を殴られて以降、杜崎と松野はお互い会話を交わすことなく進学し、あのとき殴ったことについて松野が詫びた後のセリフです。
いいですよね、男同士って!この清々しさがたまらなく感動しました。
「東京にね、私会いたい人がいるんだ。誰か、っていうと…その人はね、お風呂で寝る人なんだよ。」
このセリフは挙げないと、やっぱ『海がきこえる』を観たとはいえないですよね〜
このときの里伽子の会釈が、このセリフの気持ちをすべて表しているんだなぁ思うと、もうゾクゾクッとしちゃいます。
まとめ
いかがでしたか?
エモいと話題の『海がきこえる』の名言を挙げましたが、若いからこそすれ違う、ぶつかり合うという日常をとてもリアルに描いている作品ですよね。
ネット上では"わがままな里伽子のどこがいいのかわからない"や"高知弁がいや"などの声も多いのですが、逆にそんな里伽子がイイとか、高知弁最高!なんて声も多く、評価の意見が分かれるのも特徴かもしれません。
私はどちらかというと、里伽子の言動や恋愛に関することよりも、松野と杜崎ふたりの関係、人間味の描き方がとても素敵だという印象を持ちました。
そんなさまざまな視点で捉えることができる『海がきこえる』。"推し"ファンが多いことも納得の作品です。"人と人との間にある大事な心の揺れを感じて洗われていくような"作品に触れてみませんか?
コメント