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『魔女の宅急便』原作者が激怒!?原作のラストや映画との違いは?

魔女の宅急便
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1989年公開のスタジオジブリ作品『魔女の宅急便』には原作があるって知ってましたか?

原作者は、児童文学のノーベル賞といわれている国際アンデルセン賞作家賞を受賞された角野栄子さんです。

『魔女の宅急便』の原作者は、宮崎駿監督と思っていた方もいるのではないでしょうか。

原作小説があることを知ると、物語のラストや映画との違いが気になるもの。

今回は、意外に知られていない児童文学小説「魔女の宅急便」や原作者である角野栄子さんについてお伝えします!





『魔女の宅急便』原作のあらすじは?

角野栄子さん原作の児童文学小説「魔女の宅急便」は、1985年に発表されました。

第1巻のあと24年間で第6巻まで発表された物語。とっても長いシリーズもののお話しだったんですよ。

私がこの物語の存在を知ることになる、1989年公開の『魔女の宅急便』は、第1巻の前半部分を映画化したものです。

魔女の宅急便(1985年)
魔女の宅急便その2 キキと新しい魔法(1993年)
魔女の宅急便その3 キキともうひとりの魔女(2000年)
魔女の宅急便その4 キキの恋(2003年)
魔女の宅急便その5 魔法の止まり木(2007年)
魔女の宅急便その6 それぞれの旅立ち(2009年)  (  )内は発表された年

第1巻で、魔女である主人公のキキは13歳。
魔女の掟である、ひとり立ちするため自分で住むところを探して旅立つ。
パン屋「グーチョキパン店」に居候をする。
定住先を決めて1年目の里帰りをする。

ここまでが描かれています。

その後、第2巻ではキキ14歳、第3巻 16歳、第4巻 17歳、第5巻 19歳、第6巻 32歳(前作から13年後)と大人になったキキの様子を知ることができるようになっています。

 

我が家では、ジブリ映画『魔女の宅急便』のおかげで、この長い原作小説に子どもが興味を示してくれました。

まだまだ、ひとり読みができる年齢ではなかったので、読み聞かせで楽しい時間を過ごしました。

子どもが本好きになったきっかけの物語のひとつでもあります。

映画では、キキが"おとどけもの屋さん"として運んだものは、あのジジそっくりのぬいぐるみが入った鳥かごなどですが、原作小説「魔女の宅急便」では、たくさんのものを運んでいるんですよ。

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『魔女の宅急便』原作小説と映画の違い|原作者が激怒?

映画と原作の違いが気になった方は、ネットで"原作者激怒"なんてキーワードが目についたのではないでしょうか。

映画『魔女の宅急便』が原作と大きく違っていることを、原作者である角野栄子さんが怒っている。

そんなことがネット上では話題になっているようです。

角野栄子さんのもう少し可愛らしいストーリーになると思っていたので、映画を観てびっくりした。

との発言が、少し大きく取り上げられてしまったのかもしれませんね。

映画化されることの条件として、角野栄子さんは"キキ旅立ちの際、故郷の木に付けられていた鈴を鳴らすこと"を唯一挙げていました。

たしかに、旅立ちの夜のシーンでは、キキがうまく扱えないお母さんのホウキに悪戦苦闘しながら鈴を鳴らしています。

私はあのシーンがとても大好きです。

見送りに来た方が"もう、あの鈴の音も聞けない"と語っていますよね。

「キキも、もう独り立ちかぁ」とキキの成長を感慨深く思い、かつ独り言のように話すのが印象的です。

角野栄子さんが唯一の条件として挙げたのも、なるほど!と感じています。



映画と原作の違い|トンボはナンパな男の子ではない

映画と原作を比較すると、さまざまな違いを挙げることができますが、まず大きく違うのはトンボの性格だと思います。

映画では、チャラい感じでナンパしてくる男の子とのイメージですが、原作ではそのイメージが覆されるのです。

そして、トンボの登場の仕方も、映画のイメージを持って原作を読むとあまりの違いにびっくりすると思います。

トンボの原作との違いについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

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映画と原作の違い|先輩魔女が苦手なことは飛ぶこと

キキがひとり立ちの夜、ほうきに乗った先輩魔女と出会ったシーン。

とても印象的なシーンですよね。

映画では、今夜旅立ちを迎えたキキの不安な気持ちに、ちょっぴり寄り添うような会話をして颯爽と去っていった先輩魔女です。

この先輩魔女、原作ではなんと!飛ぶことが苦手な魔女として描かれているのです。

旅立ちの夜に先輩魔女と出会うことは原作と同じですが、先輩魔女のキャラが違うことに、私びっくりしてしまいました。

先輩魔女については、こちらの記事をご覧ください!

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映画と原作の違い|飛行船事故は映画だけのストーリー

キキがトンボを救出するために奮闘する、飛行船事故は原作にはありません。

宮崎駿監督のオリジナルなんですね。

しかし、キキの身の回りで起こる出来事を、自分のことと捉え解決に向けて奮闘する姿勢は、原作も映画も一緒です。

気立てのいい女の子という表現がぴったりなキキですよね。

映画という性質上、あの飛行船事故のハラハラドキドキ感は、やはりアメニーションならではの展開で観るものの心を惹きつけた名シーンだと感じます。

映画と原作の違い|空を飛ぶこと以外も仕事にした

映画『魔女の宅急便』では、キキのお母さんコキリさんが「あの子は飛ぶことしか覚えなかった」と薬を作りながら話していますよね。

原作小説「魔女の宅急便 その2」では、キキがコキリさんから薬の作り方を教わり"くしゃみのおくすり おわけいたします"という看板を掲げるようになるのです。

キキは、さまざまなものを運びたくさんの経験をしたことで、もっと魔女としての自分の世界を広げてみたいと感じるようになったと表現されています。

自分の仕事に誇りを持ち、前向きな考え方のできる女の子になっていますよね。

ひとり立ちの見習い期間を描いている映画を観てから原作を読むと、キキの人としての成長が感じ取れます。

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『魔女の宅急便』原作のラストは?

前述したとおり、原作小説「魔女の宅急便」は、第6巻まであります。

最終巻の第6巻では、双子の姉弟のママになったキキと、13歳を迎えた2人の子どもたちの様子が描かれています

キキが結婚して、お母さんになり子どもがひとり立ちするまでが描かれているなんて!

映画を観て「キキとトンボは結婚するのかな?」と心配していた、我が家の子どもは原作を読んで大喜びしていました。

やっぱり、物語のハッピーエンドって子どもも嬉しいんですね。

原作小説「魔女の宅急便」のラストは、キキやトンボ、そしてキキの子どもたちやそのほか映画でも登場したキャラクターの旅立つ様子が描かれています。

原作者の角野栄子さんはインタビューで、映画『魔女の宅急便』によって、たくさんの方々にキキを知ってもらえることができて嬉しいと語っています。

そして、グーチョキパン店のおソノさんをはじめとしたキャラクターのスピンオフの物語を「特別編」として描いています。

「魔女の宅急便」は全6巻のほかに、特別編「キキに出会った人びと」「キキとジジ」「ケケと半分魔女」の3巻が発売されていますので、ぜひ原作を手に取ってキキの成長を感じてみませんか。

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『魔女の宅急便』原作のまとめ

いかがでしたでしょうか?

宮崎駿監督は、原作小説の映画化するにあたり"原作をそのまま使わない"ことはファンの間では知られていることです。

そして、原作とどこが違うか?どう変えたのか?が話題になることも多いですよね。

この「魔女の宅急便」に関しては、映画化以降に原作のシリーズが増えていった作品です。

原作でキキが"おととけもの屋さん"として、さまざまなものを運んだ経験が描かれています。。

映画では、思春期の揺れる女の子の心をメインに描き、原作ではキキの仕事を通しての人間力の成長を描いていることが大きな違いではないかと私は感じています。

小説「魔女の宅急便」は、とても読みやすい言葉で表現されていますし、例を挙げると"おちゃのこさいさい"など、子どもが覚えやすい語彙もたくさん使われています。

長い小説を、毎晩数ページずつ読み聞かせして時間を共有することも、子どもが成長したときには"いい思い出"としてよみがえってくると思うと、とても嬉しくなります。

ぜひ、映画『魔女の宅急便』をきっかけにして、原作小説「魔女の宅急便」シリーズを読んでみませんか。

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