魔女の宅急便のトンボはうざくて嫌い!原作ではチャラ男じゃない?

魔女の宅急便
引用:https://www.ghibli.jp/works/majo/
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『魔女の宅急便』に登場するトンボって男の子は好きですか?嫌いですか?

キキがコリコの街に降り立った時、往来の激しい街中で危うく事故を起こしそうになったことで、警官に呼び止められ、キキが困っていたところを助けた男の子です。

初対面であるキキへの声の掛け方やしつこさが鼻につくのか?どうもネット上では、嫌い!うざい!チャラい!などの声が目立ちます。

逆に"トンボ好き"って声もたくさんあります。

今回は、トンボのどんなところが嫌いなのか?どんなところが好きなのか?ネット上の情報をまとめながら、映画とは違う印象である原作のトンボについてもお伝えしたいと思います。



魔女の宅急便のトンボ|うざいし、チャラいから嫌い!

では、トンボが嫌い!と言われる理由をみていきましょう。

魔女の宅急便|トンボが嫌いな理由① 馴れ馴れしい

キキがコリコの街に降り立った時、衝突事故を起こしそうになり、警官から職務質問を受けることになってしまうシーン。

横顔からもキキの緊張ぶりが伝わりますよね。観ているこちらもドキドキするシーンです。

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おかあさんのコキリさんに"女の子は笑顔が大事"といわれたことを、しっかりと守って街に降り立ったのに、警官に怒られるなんて。

キキの気持ちを考えたら、涙が出てきそうなほど緊張するシーンです。

そんな気分の落ち込んでいるキキは、警官から"親へ連絡する"と告げられ、もうどーしたらよいか?困り果てているところに「ドロボー!」と叫び、キキから警官を遠ざけたのが、トンボです。

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私は思わず、なんて機転が利く子なんでしょう!と感動して観たものです(笑)。

でも、キキはそう思いませんでした。

なんてったって!トンボはホウキに興味があるのか?魔女であるキキに興味があるのか?

とにかく馴れ馴れしい!

初対面の人に対する声の掛け方としては、少し節度がない子ってイメージですよね。

そりゃぁ、キキが怒るのも無理はないです。

この馴れ馴れしさが、キキのみならず、ネット上でも嫌われる理由なのですね。

トンボがピンチを救ってくれたとはいえ、初対面の人からグイグイ来られたら、やっぱりドン引きするものです。

そして、そんな気持ちをキキはしっかりとトンボへ伝えています。

いいですねぇ!

キキとしては、助けてくれたお礼をしっかり伝えながら、ガツン!と言っています。

凛とした姿がすばらしい!!!

しかしながら、これじゃあトンボは嫌われちゃいますよね。



魔女の宅急便|トンボが嫌いな理由② 空気を読まない

街で買い物中のキキをみかけたトンボは「まじょこさーん!」と声をかけます。

おまけに、買い物袋を持って歩いているキキに対して「今日は飛ばないのと。

これはもう、女子としてはありえないですよね。いわゆるデリカシーのない男の子。

しかも、トンボは友達と一緒です。

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あとになって、トンボ自身が母親から"不良息子"と呼ばれていることを明かしますが、お仲間も顔ぶれもなかなかのものです。

一歩譲って、トンボの立場からすると、

自分の証言(魔女に会ったこと)が嘘ではないと友達に伝えたい一心だったと受け取れますが、キキからしてみれば、もうドン引き!もう絶対会いたくない!レベルです。

ここまで空気の読めない人は、嫌いと言われるのも仕方がありませんね。



魔女の宅急便のトンボ|優しいし、行動力があって好き!

そんなトンボですが、ネット上では"トンボのことが好き"という意見も多数見受けられます。

魔女の宅急便|トンボが好きな理由① 優しさ

各シーンで、トンボがキキにみせる優しさがさりげなくてイイというつぶやきがあります。

 

次第に、優しいトンボに心を開いていくキキ、ストーリーの展開を清々しい気持ちで観ていました。

引用:https://www.ghibli.jp/works/majo/

 

ちなみに、私もトンボの優しいところが大好きです(笑)。

一番好きなシーンを挙げるとしたらユーミンの曲が流れるエンドロールでのキキとのさまざまなシーン。は飛行船事故以降の二人の様子が描かれていますが、トンボの優しさがドーン!と伝わっていきますよ。

魔女の宅急便|トンボが好きな理由② 行動力

トンボの行動力が好きという声も多いですね。

トンボの行動力といえば、なんといっても飛行船の事故にあいながらも前向きに行動していたシーンではないでしょうか?

「もう、ダメだ」なんて男の子だったら、キキの救助まで間に合わなかったかもしれません。

引用:https://www.ghibli.jp/works/majo/

魔女の宅急便|トンボが好きな理由③ 洋服のセンスの良さ

とてもいい視点で、納得してしまいました。

パーティーに誘ったキキを迎えに来た時のスーツ姿は、ほんと素敵ですよね!

ちなみに、原作でトンボはキキより一つ歳上の14歳です。

このシーンでは、キキの心が大きく揺さぶられるシーンでもあるので、ついトンボのナイスガイなお衣装をスルーしてしまいそうですが、トンボではなく本名の"コポリさん"と呼びたくなるようなセンスの良さです。



うざいトンボは好き?嫌い? 友達の女の中にあの子・・・交友関係が!

そして、ネット上でよく語られるひとつに、トンボの交友関係があります。

これはトンボにとっては不可抗力かもしれませんが、キキが仕事上でかかわりのあった、ニシンのパイを届けた孫娘とトンボが友達だったこと。

観ている側は"トンボもあの子の仲間なんだ"との印象を持ってしまいますよね。

キキはあくまで、13歳で独り立ちするための修行場所としてトンボが住むコリコの街を選び、おしゃれもできず、唯一の特技である"飛ぶ"ことで商売を考え自立することを目指している立場です。

パイを届けた際にキキが受けた行為は"楽しいだけで仕事はできない現実は甘くないんだというメッセージでもあるのです。

そんなキキの気持ちを汲み取ることが難しいお年頃であるトンボですが、持ち前の明るさでキキに接している姿が、逆に私にはカッコよく映りました。

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魔女の宅急便|原作のトンボもうざい?やはり最初は嫌われる!?

では、原作でのトンボはどのように描かれているのでしょうか?

なんと、グイグイ押してくるチャラ男的なカンジはなく、逆に陰気な雰囲気で描かれています。

魔女の宅急便|原作のトンボは"飛ぶ"ことに興味がありすぎて・・・

トンボが原作「魔女の宅急便」に初めて登場するのは第1巻で、その登場のしかたにびっくり!なんと、キキが海水浴を楽しんでいるときに、ホウキを盗むという悪事をはたらくのです。

魔女の宅急便  5          キキ、一大事にあう より

 

黒いワンピースを着たトンボは、丘の上からホウキで飛ぶことを試みますが、あえなく失敗。
(ちなみに、盗まれたことに気づいたキキは、その一部始終を失敗するまで見届けています。)

そして、メガネは壊れ、傷だらけになったトンボをみて、キキは思わず笑ってしまうのです。

 

映画のみの設定である飛行船の事故をみてもわかるように、トンボは飛ぶことに夢中になっている少年です。これは映画も原作も一緒ですが、原作では、トンボが所属している"飛行クラブ"についてもう少し詳細に説明されています。

「あやまっていただきたいわ。百万回ぐらいはね」
男の子はだまってぺこりと頭をさげました。つづいて、一歩さがってまた、ぺこりと頭をさげました。
「そういうときはね、ふつうは、いいわけっていうのするものじゃないの。あなた、生まれつきのどろぼうじゃないんでしょ」
「まさか、ちがうよ。研究のためなんだ」
男の子はすこし抗議するように、口をとがらせました。
「研究って?」
キキはきんとした声をはりあげました。
「そんなにどならないでよ。今、いうからさ。じつはぼくたち、この町で飛行クラブっていうのやってるんだ。自分の力でなんとか飛ぼうって考えてるものの集まりなんだよ。今は三つの班にわかれて、競争で研究しているところなんだ。一つは空とぶ靴の研究で、もう一つは空とぶじゅうたんの研究、それから空とぶ魔女のほうきの研究」
「あなたは、その、ほうきの班ってわけね」

引用:「魔女の宅急便」5 キキ、一大事にあう

いかがですか?原作のほうが"研究"色が出ているように感じられませんか。

それに、ほうき窃盗の悪事について何度も頭をさげて謝る様子など、チャラ男感はないですよね。
(しかもこの時、トンボはキキがお母さんのお古のほうきを真っ二つに折ってしまうのです)

キキは折れたホウキをみて「あーあ」と残念がりながらも、

「どうせ空とぶほうきの研究をするなら、魔女が飛びやすいほうきの研究をして欲しいものだわ」とトンボに話しています。面白いですね。

そして、このことがキッカケで、トンボはキキとの距離を縮めていくことになります。

魔女の宅急便 その3                  キキともう一人の魔女 より

 

原作では、キキのお仕事ぶりがたくさん描かれています。

さまざまなものを工夫して運ぶ様子が面白く、またトンボとの距離が近くなっていく様子が、とてもワクワクしながら読める内容です。

"映画を観て作品に興味を持ちはじめ、原作を読む"

"原作を読んで、映像化されたものを観る"

さまざまな物語を観ること(読むこと)は、ココロの栄養になっていくものと、普段から本好きの子どもを見ていて感じます。

映画と本、どちらが入り口でもいいので、たくさんのお話の触れてココロを大きく耕して欲しいものですね。

原作小説「魔女の宅急便」については、こちらの記事で詳しく紹介しています!

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魔女の宅急便のトンボ|まとめ

いかがでしたか?トンボが嫌いと言われる理由は、飛ぶことが好きすぎてキキに興味を持つあまり、自己中心的な行動や言動に伴うものだということがわかりました。

そして、トンボが好きな人は優しさや行動力、何事にも前向きな姿などを挙げていました。

これだけ夢中になれるものを持っているトンボを見ていると、逆にうらやましいと感じますよね。原作では、その後のトンボの様子も描かれていますので、成長したトンボの姿を、原作で楽しんでみてはいかがですか?

 

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