2010年公開の映画『借りぐらしのアリエッティ』は、主人公・小人のアリエッティと人間の翔(しょう)が織りなすストーリーです。
"小人は人間に見られてはいけない"という掟のもと、アリエッティ一家がつつましく暮らしている様子を描いています。
アリエッティが「借り」に行く場面など、子どもにとってはドキドキするシーンが多いのでしょうね。
我が家の子どもが幼い頃はよく、目をつぶったり、顔を伏せたりしながら観ていたことを思い出します。
『借りぐらしのアリエッティ』のラストシーンは印象的なものですが、手術の予定だった翔はその後どうなったのでしょうか?
手術は成功したのでしょうか?
今回は『借りぐらしのアリエッティ』の主人公・アリエッティと出会ったイケメン男子・翔についてお伝えします。
翔の手術は成功した?アリエッティに恋をしていたのか?
気になるのは、翔はアリエッティに恋をしていたのか?そして、翔の手術は成功したのか?ですよね。
手術は成功したのだと思います。
これは映画の序盤にある翔の語りです。
「僕はあの年の夏、母の育った古い屋敷で、一週間だけ過ごした」
死ぬかもしれないと悲観的になっていた翔でしたが、アリエッティと会ったあの夏の日を思い出している様子が伺えます。
次に考えたいのが、翔はアリエッティに恋をしていたの?・・・ということです。
私は「恋」と一言では表現しきれない、深い想いがあるような気がします。
借りぐらしのアリエッティ|翔のキャスト声優はだれ?
翔のキャスト声優は、神木隆之介(かみき りゅうのすけ)さんです。
神木さんは、スタジオジブリ作品のキャスト声優として、もうおなじみの方なんですよ。
スタジオジブリ劇場用長編映画では、当時、次の二作品でキャスト声優を務めました。
2001年『千と千尋の神隠し』の坊(ぼう)役(神木さん当時7歳)
2004年『ハウルの動く城』のマルクル役(神木さん当時10歳)
その他には、三鷹の森ジブリ美術館で公開(2006年)されている、短編アニメーション映画『星をかった日』のノナ役で出演されています。
ちなみに、
この『星をかった日』で神木さんが演じたノナは『ハウルの動く城』のハウル、そしてニーニャ(鈴木京香さんが演じました)は、若い頃の荒地の魔女という裏設定があるんですよ!おもしろいですね。
映画『ハウルの動く城』については、こちらもご覧くださいね
神木さんにとっては4年ぶり、ジブリ作品4作目のご出演ということで『借りぐらしのアリエッティ』の収録時は「なつかしい!久しぶり」テキな感覚があったようですね。
また、神木さんと同級生でもある、主人公・アリエッティ役の志田未来さんは、当時、声優初挑戦だったということもあり緊張したと語っています。
今では、俳優さんが声のお仕事をすることが普通になってきていますよね。
また、スタジオジブリ作品の特徴として"キャスト声優全員が揃って収録はしない"んです。
俳優としては、相手がどんな演技をしているか?掛け合いがあって初めて演技ができるわけですよね。ところが、映像は流れるものの相手の声が聞こえない状態で収録するので、大変さが増すのではないかと思います。
なので、ジブリ作品出演のオファーが来ることは俳優さんにとっても、実力がある証になるのかなぁ、などと考えちゃいます。
借りぐらしのアリエッティ|翔のモデルは神木隆之介さん?
さて、この翔ですが、どことなく神木隆之介さんに似ているなぁと感じませんか?
日本のアニメーション制作では、アフレコ(アフターレコーディング:後から声を入れること)が主流で、ジブリ作品もアフレコがほとんどです。
しかし今回、翔のキャラクターを決めるにあたって、キャラクターデザインの段階から「翔は神木さんで」と決まっていたとのこと。なので作画中は神木さんのポスターを貼り、それを見ながら作業を進めたとか。
なるほど!やはりどことなく雰囲気がありますよね。
それよりも、こんな方法でキャラクターが決まっていくこともあるのね、と感心していまいました。
借りぐらしのアリエッティ|翔の年齢はいくつ?
翔の年齢は、12歳です。
ちなみに、主人公・アリエッティは14歳なんですよ。
どことなくアリエッティと翔は同い年かな?なんて観ていましたが、翔のほうが年下なんですね。
なぜそう感じるのでしょう?
翔が"実年齢よりも大人びている"と感じるシーンが多いからではないかと思います。
そのことを感じさせるひとつが、このセリフ
「君たちは、滅びゆく種族なんだよ。」
アリエッティはものすごく怒りましたが、翔は自分が死ぬかもしれないという悲壮感もあっての言葉だと思います。
自分は手術前なのに母親もそばにいない環境で、不安な気持ちが如実にあわられたセリフですよね。
私もこのセリフには、ドキッ!としました。
そして我が家の子どもも「そんなひどい言い方ないよね」と少々怒り気味でした。
しかし、この交流がきっきけでアリエッティと翔の距離がグッと近づいたような気がします。
借りぐらしのアリエッティの翔はアリエッティを守りたかった
劇中でも、翔が"君を守れると思った"と語っているシーンがあります。
人が生きる力を見いだす時って"この人を守りたい"という湧き上がるような熱い想いが生まれた時ではないかと思うのです。
私は子どもを授かったとき、そのような想いにあふれ、当時の感情を忘れることはありません。
翔は、家族3人で仲良く暮らすアリエッティに嫉妬しながらも、なんとか守ってあげたい!という気持ちが芽生えたことで、それが翔のさまざまな行動に現れているのだと考えました。
しかしそれらの行動が、アリエッティ一家の生活を壊すことになってしまうのですよね。
小学六年生の気持ちとしたら、精一杯考えた結果なのだと思います。
そしていよいよアリエッティ一家が引っ越しをする日、翔は今の素直な気持ちをアリエッティに伝えます。
「アリエッティ、君は僕の心臓の一部だ。忘れないよ、ずっと。」
いい表情をしていますよね、成長の証です。
生きることを諦めないで!
というメッセージをアリエッティから受け取り、その大切さに気づかせてくれたことが、守ってあげたいという気持ちになり、それが二人の強い絆になっているのだと考えます。
気づきを与えてくれる相手、それが「恋」なのかな?
二人が得た、深い「絆」に注目したいですね。
私は"生きることがいかに大切か"というメッセージをこの映画から受け取りました。
宮崎駿監督がいつも作品に込めるメッセージ
この世は生きるに値する
この言葉が『借りぐらしのアリエッティ』でも、各シーンで読み取ることができるのではないかと思います。
我が家ではいつも、子どもと映画を見るとき、どのシーンが良かったか?逆に嫌なシーンはどこか?など、いろいろ感想を話し合います。
映画は何度観ても、自分の成長度合いによって見方が違ったりしてくるもの。子どもながらにさまざまなことをジブリ作品から感じ取って欲しいものです。
『借りぐらしのアリエッティ』翔の手術成功した?のまとめ
・翔のキャスト声優は、神木隆之介さん(ジブリ作品4回目のご出演)
・翔の年齢は、12歳。(アリエッティの2歳下)
・翔にとってアリエッティは、人生の大切さを気づかせてくれた大切な存在。
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