「『もののけ姫』はどのようなことを伝えたかったの?」とジブリ作品『もののけ姫』を見ていて、気になった人は多いのではないでしょうか。
『もののけ姫』は「生きろ」という言葉や人間と自然の対立や共存などがテーマになっており、とても奥が深い作品です。
そのため『もののけ姫』は何回見ても飽きません。
しかし、奥が深いからこそ、『もののけ姫』を1回見ただけでは、作品の伝えたいことがわからない人もいるはずです。
そこで今回は、宮崎駿監督が『もののけ姫』を通して伝えたいことは何だったのか?
そのほか、次のようなこともわかるような構成になっています。
・人間と自然の対立と共存
・タタラ場とシシ神の対立と共存
やさしい言葉で"わかりやすく"を心がけて記事を書いています。
ぜひ、最後までお付き合いください。
『もののけ姫』で「生きろ」の言葉で伝えたいこと
「生きろ」は『もののけ姫』が公開されたときのキャッチコピーです。
『もののけ姫』をイメージすると、この言葉が思い出す人も多いと思います。
この「生きろ」は『もののけ姫』の中でとても大きな伝えたいことの1つだったはずです。
なぜなら、キャッチコピーにするほどですからね。
この「生きろ」の言葉には、
どんな運命が待っていようとも、命を無駄にせずに精一杯生きる
という命の大切さを伝えたいのではと考えます。
『もののけ姫』では生と死のシーンがたくさんあります。
・タタリ神となり、死んでしまう
・アシタカが死ぬ運命の呪いを受ける
・森と人間との戦い
・シシ神の命を与え、奪う力
・エボシに命を救われたタタラ場の人たち
など、他にも多くの生と死が『もののけ姫』では描かれています。
それだけ、『もののけ姫』を通して、私たちに生と死について考えてほしかったのではないでしょうか。
そして、『もののけ姫』では、生きることにとても強い気持ちを持っている人物がいます。
アシタカですね。
アシタカは『もののけ姫』の残酷な世界の中で、呪いによって死ぬ運命にあります。
しかし、アシタカだけは生き抜くことの大切さを伝えています。
サンに対して言った「生きろ」という言葉が代表的ですね。
アシタカの生きることの大切を表している言動は、『もののけ姫』を見ている私たちにも
「命は簡単に失ってはいけない、命ある限り精一杯生きなければならない」と強く訴えかけているように思えます。
そのために、『もののけ姫』のキャッチコピーも「生きろ」という言葉になったのでは予想します。
人間だけでなく、すべての命ある生き物に、生きることの大切さを伝えているのが、『もののけ姫』ではないでしょうか。
『もののけ姫』自然と人間の対立と共存で伝えたいこと
『もののけ姫』で伝えたいことは、やはり自然と人間の対立、そして共存することの難しさだと感じます。
映画が公開された当時も、私たちが生活している今も、自然破壊の問題はずっとあります。
人間たちが自然を破壊することで、地球が住みづらくなってきているかもしれません。
この自然破壊の問題を『もののけ姫』では伝えたいことだったと思います。
『もののけ姫』の世界でも、自然と人間、両者の思いの違いにより対立します。
人間側は、
「生活のために森を切り開いていきたい」
「不老不死の力のために、シシ神の首が欲しい」 という思いあり、
一方、自然側は、
「森を守りたい」
「人間は邪魔な存在だ」 という思いがあります。
しかし、この対立は、ただ単に人間側が自然を破壊するのは良くないという、人間側を悪にすることはできないと感じます。
人間が生きるためには、森を利用する必要もあるからです。
『もののけ姫』でもタタラ場で生きる人は、タタラ場があるから生きられている人もいます。
このように、人間にも自分たちが生きるために、自然を破壊してしまう事実があります。
だからこそ、自然と人間は対立してしまい、共存が難しくなるのです。
どちらかが悪で、どちらかが善と決まっていないことにアシタカは気づいていました。
だからこそ悩んでいたのだと思いますね。
私たちの世界でも、人間が生きるために、自然を破壊している部分もあります。
そのことに気づいた宮崎駿監督は、
自然と人間が対立せずに、共存するのはとても難しいことで、考え続ける必要がある
という思いを『もののけ姫』に込めたのではないかと思います。
『もののけ姫』「シシ神とタタラ場の対立、そして共存へ」で伝えたいこと
『もののけ姫』のシシ神とタタラ場を見ると、自然と人間の両方が、歩み寄れば、共存することはできる道があるという思いが込められていると感じます。
先ほどは、自然と人間は対立しているために、共存するのは難しいことを『もののけ姫』は伝えたいのでは、とお話ししました。
しかし、シシ神とタタラ場に注目してみると自然と人間が共存できる可能性があることも伝えているように思えました。
なぜなら、シシ神は『もののけ姫』の最後で、タタラ場とタタラ場の住人を残し、草木を生やしたからです。
このシシ神の行いは、シシ神は人間を自然の一部として見ているためだと感じます。
シシ神は最後、デイダラボッチとなったときに、森を破壊するタタラ場とその住人を消すことができたはずです。
しかし、シシ神はしませんでした。
反対に、シシ神は首を戻ったときに、タタラ場の火事を消し、タタラ場の跡に草木を生やすのです。
シシ神がタタラ場に歩み寄った結果だと考えます。
このシシ神がタタラ場と対立せずに歩み寄ったことが、自然と人間の両方が歩み寄れば、共存できる可能性を示していると思います。
おそらく、タタラ場のエボシも、アシタカや山犬に助けられたことから、もうシシ神やシシ神の森を狙うことはしないでしょう。
タタラ場が自然の一部となり、そこに人間たちが自然と共存して住んでいく未来が、私には見えましたね。
『もののけ姫』3つの名言の伝えたいこと
『もののけ姫』には、たくさんの名言がありますよね。
ここからは、『もののけ姫』の3つの名言から伝えたいことを考えていきます。
“誰にも運命をかえられない。だが、ただ待つか自らから赴くかは決められる”(ヒイ様)
こちらの名言は、死ぬ運命の呪いを受けたアシタカに村の長であるヒイ様がかけた言葉です。
この言葉は、「死ぬ運命は変えられないけど、なにか自分でできることはある、あきらめるな」、と伝えているように思えます。
このヒイ様の言葉を私は聞いて、自分では変えることが難しそうなことがあったとしても、そこで立ち止まらずに行動していこうと考えました。
行動することで、アシタカのように運命を変えられるかもしれないからです。
アシタカのように死ぬ運命のような大きなことだけでなく、小さいことでも同じことだと思います。
“生きることは、まことに苦しく辛い。世を呪い、人を呪い、それでも生きたい”(タタラ場の病人の長)
この言葉は、タタラ場でエボシに助けられた病人の長がアシタカに言ったセリフです。
「とても苦しそうにしている病人の長でさえ、生きたいと願っているのだから、どんな人でさえ、つらくても、苦しくても命ある限り生きなければならない」と伝えたい言葉に聞こえますね。
私たちは日々つらいことや悩みなどが必ずあります。
そんな苦しいことがあっても、必死に生きなければいけないと思わせてくれる言葉ですね。
“生きてりゃなんとかなる!”(トキ)
この言葉は、タタラ場が破壊されて、あきらめている甲六に妻のトキが言った名言です。
そのままの通り、命さえあれば、どうにでもなることを伝えていますね。
どんなにつらいことがあっても、この言葉を思い出せば乗り切れる気がします。
気の強いトキっぽくて、とても良い言葉ですね。
私は、普段さまざまなことを考えて生きていますが、 “生きてりゃなんとかなる!”を常に思いながら生きていきたいと思いました。
『もののけ姫』宮崎駿監督が伝えたいこと
宮崎駿監督が、『もののけ姫』で伝えたいことは「自然と人間」なのだと感じました。
作品を見た人に、どんな些細なことでも、自然と人間について考えて欲しいという思いがあったのではないでしょうか。
この『もののけ姫』では、さまざまな伝えたいことがあると思います。
・「生きろ」という思い
・森と人間の対立、そして共存へ
・人間同士の対立
などです。
そのすべての伝えたいことは、「自然と人間」につながります。
宮崎駿監督は、「自然と人間」というテーマを大事にしていると感じています。
「自然と人間」というテーマを大事にしていることは、他のジブリ作品でもわかります。
・風の谷のナウシカ
・となりのトトロ
・崖の上のポニョ
などです。
宮崎駿監督は自然のことがとても好きで、自然と人間のことを深く考えているのだろうと思いますね。
そして、「自然と人間」について多くの人に考えて欲しいと思っているのかもしれませんね。
そんな宮崎駿監督の「自然と人間」がより深く反映されているのが、『もののけ姫』だと思います。
『もののけ姫』は「自然と人間」について深く考えさせてくれる、改めて素晴らしい作品ですね。
『もののけ姫』で伝えたいこと まとめ
今回は『もののけ姫』の伝えたいことについて記事にしました。
『もののけ姫』は見ても分かる通り、とても深い作品です。
そのため、『もののけ姫』で伝えたいことはたくさんあったと思います。
「生きろ」という言葉で伝えたいことは、
どんな運命が待っていようとも、命を無駄にせずに精一杯生きる
だったと思います。
命の大切さについて『もののけ姫』では伝えたいことでは考えます。
そして、自然の人間の対立の部分では、
自然と人間が共存することの難しさ
について伝えたっかたのでは考えました。
様々な考えの人がいて、生きるために自然を破壊しなければならない人もいるので、自然と人間が共存することの難しさがあると感じます。
しかし、シシ神とタタラ場はそんな自然と人間が共存できる道があることを示しているように思えました。
自然と人間が歩み寄れば、共存できる道もあるかもしれないことを伝えているのではないでしょうか。
『もののけ姫』はこのように「自然と人間」について深く考えさせられる作品です。
「自然と人間」は宮崎駿監督自身が自然と人間について普段から、興味を持って考えているために、『もののけ姫』に「自然と人間」への思いが入っているのでは感じましたね。
他にも、『もののけ姫』には、伝えたいことがもっとあるように感じます。
そして、『もののけ姫』の伝えたいことは人によって変わっていくと思います。
人それぞれの伝えたいことを見つけられるのが、『もののけ姫』ではないでしょうか。
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