【耳をすませば】には原作がある!原作漫画と映画の違いとは?原作者は誰?

耳をすませば
引用:https://www.ghibli.jp/works/mimi
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ジブリ作品の『耳をすませば』に原作があるって、どんなんか気になりますよね?

原作は漫画です。

じつはこの『耳をすませば』、漫画とジブリ映画は、まったく違うといわれているのです。

今回はその2つの違いに注目しながら進めていきます。

また『耳をすませば』の原作者についても、くわしくご紹介していきます。




『耳をすませば』の原作は王道の少女漫画

『耳をすませば』の原作は、少女漫画雑誌「りぼん」に連載されていた少女漫画なんです。

原作のストーリーは王道のラブストーリー。

1989年8月号から11月号まで連載されていました。

『耳をすませば』はジブリ作品のイメージが強く、原作があることを知らない人は多いんです。

ジブリ作品のほとんどには原作があります。

当時の「りぼん」は「ちびまる子ちゃん」や「ときめきトゥナイト」などの人気作がたくさん出てきていました。

でも『耳をすませば』はその波にうまく乗れず、読者からはあまり支持を得られませんでした。

そんな『耳をすませば』ですが、この作品は宮崎駿監督が気に入ったことでジブリ作品化が実現した作品。

宮崎駿監督のお義父さんの持っているアトリエが長野県にあり、宮崎駿監督の親族らが別荘代わりに交代で使うそう。

夏休み期間は必ず鈴木敏夫さんたちを連れて夏休みを過ごすというのが恒例行事になっていました。

そのときにたまたま目に付いた姪っ子の「りぼん」を読んで、前後のお話を考察しているうちに気になる作品に。

そこからの宮崎駿監督は『耳をすませば』の存在を忘れて忙しい日々を過ごし、もう1度アトリエに行ったときに「りぼん」の「耳をすませば」を見つけて運命を感じたんでしょう。

少女漫画王道のエピソードが、ジブリ作品になったことで、今ではジブリ作品の中で『耳をすませば』が1番好き!という人が多いくらいの大人気作品になっていますよね。

まさに起死回生の作品だと思ってしまいました。

 



『耳をすませば』原作者は柊あおい

柊あおい(ひいらぎ あおい)さんと聞くと、あ!となる人も多いのではないでしょうか。

そうです。

「星の瞳のシルエット」や「銀色のハーモニー」などを描いた人気漫画家。

そのなかでも「星の瞳のシルエット」は、社会現象を巻き起こしたほど。

柊あおいの描いた原作の「耳をすませば」は長期連載するつもりでいましたが、第4話で終わってしまいました。

その4話の中だけでは描きたいことを描ききれないままで、ご自身の中では未消化になってしまったと思っていたようなんです。

そんななか、ジブリ作品として無事最後を迎えることができました。

 

じつは『耳をすませば』の原作とジブリ作品は、物語がまったく違うんです。

でも、意外に原作者の柊あおいさんは、近藤喜文監督との対談で、次のように語っています。

私が原作で描きたいと思っていたことがほとんど全て入っていて、やっとこの作品がきちんとした形で結末を迎えることができたという気がして、とても嬉しかったです。

引用:https://ghibli.jpn.org/

 

これまでのジブリ作品って、宮崎駿監督の独特な感性と世界観を感じますよね。

 

このことに関しても、柊あおいさんは次のように語っています。

もっと全体が宮崎さんの世界に染まってしまうんじゃないかと思っていましたが、わりと原作どおりの部分が多かったのには驚きました

引用:https://ghibli.jpn.org/

 

「宮崎駿」という味付けを知っている人からすると、自分が味付けをした物語からかけ離れそう…と心配になるものですよね。

自分が、描きたい!と意気込んで描き始めた作品がすぐ終わってしまったら、誰だってショックだしモヤモヤします。

形は変わりましたが、そのモヤモヤを宮崎駿監督が晴らしてくれたことで、柊あおいさんも一安心したと思います。



『耳をすませば』原作漫画のあらすじは?

では、さっそく原作のあらすじを紹介します。

主人公は読書が大好きで、図書館に通う中学1年生の月島雫(つきしましずく)。

このストーリーは90年代を舞台にしているので、本の貸出カードという、その本に挟んでいる紙に自分の名前を書くというアナログのシステムがありました。

図書館に行っては新しい本を借りている日々を過ごしていた雫。

貸出カードに天沢聖司(あまさわせいじ)という男の子の名前が必ず自分の前にあることを知りました。

そのことに気づいた雫は、天沢聖司がどんな人なのか気になり始めます。

そして、ちょっとしたことがきっかけで雫は天沢聖司が同じ学校にいることを知るのです。

それからの聖司は雫にちょっかいを出し、そのちょっかいは雫にとっては恥ずかしいものばかりで聖司を「嫌な奴」と思ってしまう。

ホント、中学生の男女にありがちなシーン。

思春期の男女ってそのちょっかいがお互いを意識するきっかけにもなったりします。

次第に、お互いが惹かれ合う雫と聖司。

 

ある日、雫が電車で大きい猫を見つけ、その猫に引き寄せられるかのように猫の後を追いかけます。

すると、ついて行った先には「地球屋」と書いた看板のお店にたどり着きました。

なんとそこは、聖司のおじいさんが経営しているアンティークショップで、聖司が出入りしていたんです。

それを機に雫と聖司の距離がグッと縮まり青春らしい甘酸っぱいラブストーリーを展開していきます。

これだけ見ると、ジブリ映画と原作での違いはそれほど感じませんよね。

そうなんです。

原作が4話しかなかったのもあって、ストーリーはほぼ一緒なんです。全然違うと言われているのはストーリーの流れではないんですね。

では、何が違うのでしょう?

引き続き次の見出しでお伝えします。



『耳をすませば』漫画とジブリ映画の違い

原作漫画とジブリ映画ではけっこうたくさんの違いがあります。

それはストーリーではなくてキャラクターの設定にあります。

ストーリー自体はほぼほぼ一緒であまり変わりはないかなと私は思いました。

 

でも、当時の「耳をすませば」ファンからすると・・・

原作のストーリーのままがよかったと思う人も少なくはなかったようです。

原作の「耳をすませば」のファンが、公開された映画をウキウキで観に行くと、あまりにも原作と違いすぎてフリーズしたという話もあるほど。

これって、気の毒な話ですよね。。

原作のファンだと、やっぱり受け入れがたいところがあったみたいです。

 

ざっくりと相違点を挙げると・・・

キャラクターの設定だと、まずは雫や聖司の年齢(学年)が原作とジブリ映画で違います。

原作では中学1年生の設定のところ、ジブリ映画では中学3年生の受験生真っ只中!

でも中学1年生となると受験生ではないため、その部分のストーリーも変わってきそうです。

そして私が本当にびっくりしたのが、聖司の夢が原作とジブリ映画で違うことと、あの「カントリーロード」が原作では登場しないということ。

ジブリ映画での聖司の夢はヴァイオリン職人ですが、原作ではなんと画家を目指しているんです。

夢が画家なので「ヴァイオリン」という単語もいっさい出てきません。

たしかに。

さらに、ジブリ映画で登場する大きい印象的な猫がいましたよね。

あの猫も原作ではスマートな黒猫が2匹いる設定でした。

スマートな黒猫って漫画によく出てきがちだと思うのですが、いかがですか?

これらの違いについては、こちらの記事で詳しくまとめています!

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ジブリ映画には「魔女の宅急便」「風の谷のナウシカ」「ハウルの動く城」など、原作が存在する作品がたくさんあります。

もちろん、全部原作とまったく同じストーリーや設定ということはありません。

そこの相違も相まっておもしろみが増したと感じる人も多いようですね。

原作は4話しかなかったストーリー。

ストーリーはほぼ変わらないのに、キャラクターの設定でこんなに見え方が変わるものなんですね。

ジブリ映画を観たことがある方、ぜひ原作を読んで違いを感じてみませんか。

 



『耳をすませば』原作 まとめ

・「耳をすませば」の原作は少女漫画雑誌「りぼん」に連載されていた王道のラブストーリー漫画。
・「耳をすませば」の原作者は「星の瞳のシルエット」や「銀色のハーモニー」などを描いた
人気漫画家の柊あおいさん。
・「耳をすませば」の原作漫画のあらすじは、ジブリ映画とさほど違いはない。
・「耳をすませば」の原作とジブリ映画では、ストーリーではなくキャラクターの設定に違いがある。
『耳をすませば』をさらに深く鑑賞できる記事はこちら!



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