1988年公開のスタジオジブリ作品 映画『となりのトトロ』
いまや、トトロと聞いて知らない子どもはいないのではないか?というほどの人気作品ですよね。
親御さんに人気の映画というだけあって、想像力をかき立てる素晴らしい作品だと感じた方が多いのではないでしょうか?
今回は、一番最初にトトロと友達になる『めいちゃん』について、調査してみました。
となりのトトロ|めいちゃんは何歳?苗字は?
メイの年齢は4才です。
そして、苗字は"草壁(くさかべ)"です。
おとうさんが勤務先である大学に行っている時は、隣に住むおばあちゃんに預けられているところをみると、幼稚園には通っていないようですよね。
ここで、草壁家全員の名前をご紹介しましょう。
おとうさん:草壁タツオ がくしゃ。大がくの せんせいも している。
おかあさん:草壁ヤスコ びょうきで、1年まえから にゅういんして いる。
草壁サツキ 小がっこう4年 あかるく、しっかりものの おねえさん。
草壁メイ 4さい げんきで、こうきしんの つよい いもうと。
引用:となりのトトロ[徳間アニメ絵本4(徳間書店)]
これを見て、おやっ?と思われた方がいるのではないでしょうか。
メイのおねえさん"サツキ"の学年です。小学四年生になっていますね。
サツキは、しっかり者というイメージがありますが、あまりにしっかりしているので、後から設定を小学六年生に変えた、という経緯があるようです。
後から設定を変えるということがあるなんて、とてもビックリしました。
では、どうして草壁(くさかべ)なのでしょうか?
トトロといえば、あの"森"をイメージしませんか。
私も行ってみたいなぁと思わせる、とてもキレイな景色です。
そして、メイがコロコロと転がり、トトロと初めて出会った場所は、まわり一面"草の壁"。
具体的な解釈が示されていないので、これはあくまで私の推測ですが、
トトロのお家に、なにかしらの関連があるような気がしています。
映画でこの苗字が出てくるのは、
サツキが電報の内容を知らせるため、お父さんの職場へ電話をするシーンです。
電話口の取り次ぎの方へ
"草壁をお願いします。私、草壁サツキです!"
と話しています。
私は最初"日下部"という文字を思い浮かべたので、なんとも感じませんでしたが、
あとから絵本で(くさかべ の)字面を見た時に、
"草の壁に覆われたところでトトロが寝ていたからなのね"と感じました。
観る人それぞれの想像力を膨らませてくれるのは、さすがジブリ作品ですね。
ちなみに、
隣に住むおばあちゃんちの美味しい"おはぎ"を、おつかいで草壁家へ届けてくれた
"カン太"の苗字は、"大垣(おおがき)"です。
電話を借りるために、カンタがサツキを大垣家の本家へ案内するシーンがありますが、
そこにはキレイな生垣が描かれていました。
何度みても、いろいろな発見があるジブリ作品!やっぱり大好きです。
となりのトトロ|めいちゃんは言い間違いが多いけど、どうして?
映画の中で、メイが言い間違いをしていることに気がつきましたか?
とうもろこし → とんもころし
おたまじゃくし → おじゃまたくし
など、いくつかあります。とても可愛いらしい言い間違いですよね。
これは、幼児期における音声器官の未発達によることが原因のひとつにあるようです。
正常な成長の過程の一つなんですね。
この映画で、とうもろこしは大事なアイテムとして出てきます。
一番最初にとうもろこしが登場するシーンで、メイが言い間違いをしていますが、
それ以降のシーンでは、キチンと言えています。
この言い間違いのセリフひとつをとってみても、メイの成長を感じられるなんて、
感慨深いものがありますね。
となりのトトロ|めいちゃんのセリフには名言といえる深い意味が!
子どもにしか見えない"トトロ"に出会う姉妹の日常が描かれている『となりのトトロ』
しっかり者のサツキに対して、メイは子どもらしさが前面に出ており、とても微笑ましいですね。
そこで、メイの名言をいくつか挙げてみましょう。
「マックロクロスケ出ておいで〜」
これは、うちの子どもが何度観ても、このシーンでメイと同じように叫ぶセリフです。
それだけ子どもに印象を与えるって、まさしく名言だなぁと思います。
「トトロ!あなたトトロっていうのね!」
メイがトトロと初めて出会うシーンは、観ているこちらもドキドキします。
メイはびっくりするのかしら?と思っていると、そんな心配はどこへやら?昼寝をしてしまいます。
私もトトロのお腹の上で呼吸を感じながら、昼寝をしてみたいと思ったものです。
「夢だけど 夢じゃなかった!」
サツキと一緒に喜ぶシーンでのセリフですが、
トトロと風を感じながら楽しい時間を過ごした嬉しさが、ストレートな言葉に込められていて、
私も嬉しくなります。
ちなみに、
宮崎駿監督はテレビのインタビューで、
サツキやメイが(監督の頭の中では)もう成人していると答えています。
映画ではメイのセリフに、
「メイ泣かないよ、えらい?」「メイも、メイも!」「メイ、こわくないもん」「メイも行く!」
など、相手に対して(わたし、などの)一人称を使わない、幼い姿が描かれています。
宮崎駿監督の頭の中には、成人したメイが、幼かった時の自分を振り返りながら映画『となりのトトロ』を観ている姿が浮かんでいるのでしょうか。
となりのトトロ|めいちゃんの声優は?そしてあんな人も!?
メイの声優さんは、坂本千夏(さかもと ちか)さん
それいけ!アンパンマンの「てんどんまん」や「ちびぞうくん」役で活躍されていることから、おもに子どもの声などを中心に活動されているようです。
ちなみに
サツキの声優さんは、日髙のり子(ひだか のりこ)さん
さまざまな作品に出演していますが、とりわけ有名なのが、1985年から1987年まで放送されていた、テレビアニメ『タッチ』のヒロイン浅倉南役です。
サツキというキャラクターもそうですが"芯のあるしっかりした女の子"という印象を持たせてくれる声ですね。
そして、優しく大きな心で子どもを受け止めてくれる、おかあさん役の声優さんは
島本須美(しまもと すみ)さん
『風谷のナウシカ』のナウシカ役で有名です!
声の出演で、一番びっくりしたのが、おとうさん役の声優さん!
糸井重里(いとい しげさと)さんです。
声優さんではなく、作家・エッセイスト・コピーライターとして活躍されている方です。
当初、イッセー尾形さんが出演予定でしたが、糸井さんに変更されたという経緯があるようです。
それはなぜ?と思ってしまいますよね。
宮崎駿監督は、いろいろな声優さん声を聞いて「何か(イメージと)違う」と思っていたところに
『となりのトトロ』のキャッチコピ-
『このへんないきものは まだ日本にいるのです。たぶん。』
を担当された糸井さんの声を聴いて、イメージにピッタリだったので宮崎監督がオファーをした
ということのようです。
糸井さんの演技を「棒読み」と評する声もあるようですが、
監督のイメージに合っているという話を聞くと
"おばけ好きのおとうさん"らしい声だなぁと感じます。
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