ジブリ(GHIBLI)の意味は「熱風」ジブリが辞典に載ってないのはなぜ?

アニメびと
引用:https://www.ghibli.jp/works/totoro/
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スタジオジブリは、いまや世界的に有名な日本のアニメーション制作会社です。

でも、そもそもジブリとはどんな意味かご存知ですか?

イタリア語で「熱風」という意味なんですよ!

なぜアニメーション制作会社がイタリア語の名前なのでしょうね。とっても気になります。

今回は、ジブリの意味、そしてスタジオジブリ設立までの軌跡についてお伝えします。



ジブリとは?意味は|イタリア語で"熱風"のこと

ジブリ(GHIBLI)とは、サハラ砂漠に吹く熱風を意味する言葉です。

なぜ「イタリア語」かというと、第二次世界大戦中に使用されたイタリアの軍用偵察機の名前が「GHIBLI」だったことから宮崎駿監督が命名しました。

宮崎駿監督が飛行機マニアであることは有名です。

監督のお父様が、第二次世界大戦中に航空機部品製造会社(宮崎航空機製作所)を経営されており、そのことが大きく影響しているのでしょう。

しかしこの「GHIBLI」、本来イタリア語では「ジブリ」ではなく「ギブリ」と読むのが正しいようだと、スタジオジブリの公式サイトでは言及されています。

命名の意図は「日本のアニメーション界に旋風を巻き起こそう」というもの。

まさに、日本のアニメーション界に熱風を起こし、いやま世界中にファンを持つアニメーション制作会社になっています。



「ジブリ」が辞典に載っていない!?

と、いうことで「GHIBLI」とはイタリア語で「ギブリ」と発音するのですが、「ジブリ」は宮崎駿監督が命名したものです。

ネットでは、国語辞典で「ジブリ」の意味を調べても、載っていなかったとの声がネットにあがっていました。

わからない言葉があったら辞典で調べる!いいことですね。

いつも我が家で子どもに話していることです。

そして「ジブリ」が辞典に載っていると思って引いてくれたことも、なんだか嬉しくなりました。

たしかに、今はまだ「ジブリ」が国語辞典に載っていませんが、これから先アニメーションの代名詞として「ジブリ」が辞典に載る日が来るのを楽しみにしたいと思います。



ジブリとは?意味|熱風を巻き起こした高畑・宮崎・鈴木氏の深い想い

スタジオジブリは1985年に高畑勲・宮崎駿両監督が手がける長編アニメーションを製作する会社として設立されました。

"ジブリといえばナウシカ"と思われる方がいるかもしれませんが、映画『風の谷のナウシカ』の公開は1984年で、トップクラフト(アニメーション製作会社)が製作しました。

なんと!『風の谷のナウシカ』はスタジオジブリ作品ではないということになるのですね。

しかし、映画『風の谷のナウシカ』の原作・監督・脚本は宮崎駿氏、製作は高畑勲氏、音楽は久石譲氏と、すでに、スタジオジブリの巨匠が揃っていたということに。

ちなみにこの当時、のちのスタジオジブリ、プロデューサーとなる鈴木敏夫氏は、徳間書店の社員でしたが、そこで自身が副編集長を務める雑誌『月刊アニメージュ』に、宮崎駿氏が「風の谷のナウシカ」を連載していたこと、そして映画化に尽力したことが、スタジオジブリ設立の大きなきっかけになっています。

当時の鈴木敏夫プロデューサーの仕事にスポットをあてた展覧会が開催されます!

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そして、スタジオジブリにとって、とても重要なのが高畑勲監督の存在です。

高畑勲氏(1935-2018)は、宮崎駿氏が大学を卒業後入社した東映動画(現:東映アニメーション)の先輩(6歳年上)で、アニメの演出などを手がけていました。テレビアニメ『アルプスの少女ハイジ』は高畑勲氏が演出をしたことで有名です。

もともとアニメーター(絵を描く人)である宮崎駿氏が、のちに監督を務めるようになるまでには、高畑勲氏の影響がとても大きいのです。

そんな高畑勲氏にスポットをあてた展覧会が開催されます!図録もいいですよ!

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そして、スタジオジブリ設立の際には、高畑勲氏が"自分たちで(アメニーションを作る会社を)作るしかない"と語ったというエピソードがあります。

高畑勲氏、宮崎駿氏そして鈴木敏夫氏、この三人が巡り合ったことが、その後のアニメーション界に旋風を巻き起こしたことは間違いない事実!

そしていまや、ジブリという言葉がアニメーションの代名詞と言っても過言ではない世の中になっているということ、ジブリファンとして、とても嬉しく思っています。



ジブリとは?その意味|小冊子「熱風(GHIBLI)」

スタジオジブリが毎月無料で発行している小冊子があることをご存知ですか?

その名も「スタジオジブリの好奇心 熱風 GHIBLI」

スタジオジブリ作品が他のアニメーションとは違い、子どもから大人まで幅広い年代から支持されている理由に一つに、時代を読んだ作品づくりをしているからだと私は感じています。

その一端を見ることができるのが、この「スタジオジブリの好奇心 熱風 GHIBLI」です。

アニメーションや映画に関することはもちろんですが、世界の文化や日本社会・教育に関することなど、さまざまな視点で特集が組まれていることも魅力の一つです。

ジブリとは?の疑問に「アニメーション制作会社」と一言では語り尽くせないほど、記事の内容やジャンル、多彩な寄稿者、そしてなんといっても毎月の特集記事の切り口・深度が秀逸!と感じています。

この小冊子は無料で、三鷹の森美術館や全国にあるジブリ関連書常設店では最新号を入手することが可能です。

ちなみに、私は「小冊子『熱風』の定期購読」をしており、毎月10日に届くのを楽しみしています。

ジブリの好奇心の広さを存分に感じることができる冊子ですので、オススメです。



まとめ

・ジブリとは(GHIBLI)、イタリア語で「熱風」の意味
・イタリアの軍用偵察機の名前であるGHIBLIと命名したのは宮崎駿監督
・命名意図は「日本のアニメーション界に旋風を巻き起こそう」
・本来イタリア語では「ギブリ」と発音するが、宮崎駿監督が「ジブリ」と命名
・スタジオジブリの設立は、映画『風の谷のナウシカ』(1984)公開後の1985年

 



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