『アーヤと魔女』12人の魔女とは?母親が追われている理由は?

アーヤと魔女
この記事は約7分で読めます。

スタジオジブリ作品『アーヤと魔女』でアーヤの母親が追われているとされる12人の魔女その理由について考察します。

『アーヤと魔女』でお母さんがアーヤを預ける時に託した手紙には「仲間の12人の魔女に追われています」と記されていました。

とっても気になる内容ですよね。

ところがこの仲間の12人の魔女、劇中には一切登場しないため、どんな魔女なのかが気になるところ。

今回は、アーヤの母親が子どもを預ける理由になった仲間の12人の魔女についてお伝えします。




『アーヤと魔女』12人の魔女とは|原作はどうなってる?

スタジオジブリ作品では、仲間の12人の魔女について詳しく語られていません

『アーヤと魔女』で語られる仲間の12人の魔女を探るために原作をたどってみました

「アーヤと魔女」の原作者はハウルの動く城シリーズで有名な、ダイアン・ウィン・ジョーンズ(1934-2011)さんです。

原作には映画と同様、アーヤの母親が聖モーウォード子どもの家に預けるときに託した手紙に登場します。

なかまの12人の魔女に、追われています。
逃げきったら、この子を返してもらいに来ます。
何年もかかるかもしれませんけれど。
この子の名前は、アヤツルです。

魔女なんて、ばかばかしい!と憤慨した園長。

人をだますような名前(アヤツル)は良くないと、出生届を出す時に名前をアーヤ、苗字をツールとした

と、原作では記されています。

どうですか?

スタジオジブリ作品の『アーヤと魔女』、原作の「アーヤと魔女」どちらも12人の魔女については、同じ扱いで描かれていますね。

 

このシーンでは映画・原作ともに、副園長が手紙を見て「この子のお母さんが12人の魔女の仲間だとしたら、この人も魔女ってことですよね」と語っています。

魔女であるアーヤの母親は、何らかの理由でアーヤを自分のそばから離さなければならなったのでしょう。

 

そして、聖モーウォード子どもの家シェパーズパイが美味しい!とアーヤに伝えています

私は、アーヤのお母さんもこの孤児院の出身なのではないかと思いながら作品を観ていました。

あなたはどう思われますか?

 

ファンタジーの女王ともいわれるダイアナ・ウィン・ジョーンズが紡ぐ物語は、とてもドキドキワクワクする作品ばかり。

大ヒットとなったハウルの動く城シリーズは、我が家でも子どもが夢中になって読んでいます。

そして実は、

「アーヤと魔女」は彼女の遺作で、物語のありとあやゆる部分に伏線が残っている作品なのです。

 

宮崎吾朗監督は、この作品を読んだとき「彼女の作品にしては隙間が多い」と語っています。

くわしくは、こちらの記事をご覧ください。

アーヤと魔女の原作は未完のまま世に出たものだった! 
映画『アーヤと魔女』が新型コロナウイルス感染拡大を受けて、4月29日(木・祝日)の劇場公開を目前にして延期となりましたね。 (追記:延期されていた公開日が8月27日(金)に決定しました!) 我が家の子どもにとって映画『アーヤと魔女』は劇場で...



『アーヤと魔女』12人の魔女とは|なぜ仲間に追われている?

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作「アーヤと魔女」では、魔女の仲間について副園長が次のように語っています。

「この赤ちゃんのお母さんが、12人の魔女のなかまなんだとしたら、その人も、魔女だってことですよね。*魔女団のなかま全員をおこらせるようなことを、したんでしょうか」
*魔女団は、13人の魔女からなるといわれる。

アーヤの母親は、所属していた魔女団内にある掟(おきて)縛られることが嫌で、その集団から逃げ出したのでしょう。

 

スタジオジブリ作品『アーヤと魔女』では、魔女団の掟を破り飛び出していく、アーヤの母親を止める若かりしベラヤーガとのやりとりが、回想シーンで描かれています。

「12人のババアに操られるなんざ、あたしは御免だね」

アーヤの母親が、12人の魔女たちに操られることを拒んでいる様子がわかります。

原作でも映画でも、アーヤの母親が所属していたであろう13人からなる魔女団には、どんな掟があり、どのように破ったのか描かれていません

 

私は、アーヤの性格から考えると、母親は魔女団のさまざまな縛りにうんざり「もう、やってらんないよ!」との感情が溢れ出し12人の魔女たちから逃げることを決意

 

自分の身の危険を感じながらアーヤを孤児院に預けたのではないかと考えています。

アーヤと魔女の声優|母親役のシェリナ・ムナフを調査!主題歌を歌っている人なの?
宮崎吾朗監督作品『アーヤと魔女』でアーヤの母親役声優を務めたシェリナムナフさんが気になりますよね。 この作品が2020年末にNHKで放映されたとき、我が家の子どもは主題歌や挿入歌をとても気に入り、いつもアーヤの真似をして歌っていました(笑)...



『アーヤと魔女』12人の魔女とは|アーヤの髪型にヒントが!?

「アーヤと魔女」の原題は「EARWIG AND THE WITCH」です。

直訳すると「ハサミムシと魔女」。

Earwig and the Witch

あれっ?と思いませんか。

アーヤという名前は、日本語訳で"操る"を「アーヤ・ツール」にしたことから付けられたもの。

 

ハサミムシには「陰から操る、こっそりほのめかすことによってそそのかす」との意味があり、アーヤの髪型も実はハサミムシをイメージしているのです。

ハサミムシのような髪型をした女の子が、陰から人を操る。

だから、人から操られるのは嫌い。

したたかな女の子は、これまでジブリ作品にはないキャラクターですよね。

 

これからを生きていく子どもたちには、この「嫌味のないしたたかさ」必要だと感じた宮崎駿監督が、この作品のアニメ化を薦めた意味を感じ取ることができますね。

『アーヤと魔女』の評価「ひどい」を一蹴!子育てのヒント満載の映画
待ちに待った"映画館でジブリを"。『アーヤと魔女』を公開日に観てきました! ネット上では"ひどい!面白くない!"や"つまらない"などの声が聞かれますよね。 なぜなんでしょう? 我が家では大ハマ! 子どもの感想は「とにかく面白い」、私の感想は...

 

スタジオジブリ作品『アーヤと魔女』のオープニングでは、颯爽とバイクに乗って走るアーヤの母親のシーンが印象的です。

このシーンは、あの黄色いシトロエンに追われていますが、私は12人の魔女団から逃げていることをイメージしました。

 

なんといってもこの作品の魅力は、アーヤの何事にもくじけず、前向きに捉える"強さ"です。

 

そのアーヤを産んだお母さんですから、きっと追われている12人の魔女たちに対しても、いつかアーヤを迎えに来たとき、したたかな強さを持って仲間に挑んでいくんでしょうね。

こちらの記事もおすすめです!

『アーヤと魔女』呪文の言葉なんて言ってる?文字に起こしてみた!
『アーヤと魔女』を観ると、我が家の子どもから、べラヤーガが唱える「呪文を言ってみたい」といつも懇願されます。 毎回「何て言ってるの?」と聞かれるので、今回文字に起こしてみました! 実際、言えるようになると魔女気分になれるのか?子どもは大喜び...

 



『アーヤと魔女』12人の魔女とは|まとめ

・12人の魔女については、原作でも描かれておらず、アーヤを預ける時の手紙に記されているのみ。
・12人の魔女の仲間とは、アーヤの母親が所属していた13人からなる魔女団のこと。
・アーヤの髪型は、EARWIG(ハサミムシ)をイメージしたもので、意味は"陰から人を操る"。
・人に操られることが嫌なアーヤとアーヤの母親。
・魔女団の掟に縛られることが嫌で、掟を破り12人の魔女から追われることになったのでは?

ダイアナ・ウィン・ジョーンズの遺作なので、さまざまな伏線を張ったまま発表された「アーヤと魔女」。

あなたならどんな物語の続きを描きますか?

 

我が家では子どもが、この作品をきっかけに、大人気となった「大魔法使いクレストマンシーシリーズ」も読み始めています。

アニメをきっかけに、さまざまな文学作品に触れるきっかけをくれるジブリ。

たくさんの想像力を育んでほしいですね。

こちらの記事もおすすめ!

アーヤと魔女|あらすじは?音楽がイイ!キャスト声優を紹介
宮崎吾朗監督 最新作 ジブリ初の3DCG長編アニメ『アーヤと魔女』が NHK総合 2020年12月30日(水)19:30~20:52に放映されます。 本作は、2020年6月カンヌ国際映画祭が『オフィシャルセレクション2020』の56作品(う...
『アーヤと魔女』はなぜ3DCGか?ジブリのこれからについて
スタジオジブリ最新作となる劇場版『アーヤと魔女』はジブリ初のフル3DCG作品ということで大変話題になっています。 その反面、ジブリがなぜ3DCG?ジブリっぽくないんだけど・・・なんて声も聞かれます。 ジブリは手描きのアニメだからいい!とか手...
『アーヤと魔女』の続きは?続編はある?謎が判明するのか?
2024年3月15日、金曜ロードショーにて『アーヤと魔女』が放送されます! 2020年と2021年の12月にテレビ放映後、劇場版公開された『アーヤと魔女』。 じつはこの作品、続編を期待されている作品でもあるのです。 はてさて『アーヤと魔女2...

 



コメント

タイトルとURLをコピーしました