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『思い出のマーニー』杏奈は精神病?年齢は何歳?性格はクズ?生い立ち、病気は喘息?目の色からハーフ?クォーター?最後出会えなくなるのなぜ?

思い出のマーニー
引用:https://www.ghibli.jp/works/marnie
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『思い出のマーニー』のヒロイン、杏奈(あんな)という名前の女の子。

杏奈のセリフは、ジブリじゃないような言葉が多々登場します。

『思い出のマーニー』は、ちまたでは好き嫌いが完全に分かれることで有名な作品です。

そして、否定派の方々からは、杏奈が人の気持ちがわからないクズや精神病だと噂されているのです。

杏奈は本当にそんな子なのでしょうか?今回は、杏奈にまつわる数々の疑問に迫ります。

・杏奈は本当にクズで精神病を患っているの?
・杏奈ってどんな性格?
・杏奈の年齢と生い立ち
・杏奈は病気?
・目の色が青っぽいのはなぜ?

この記事を読めば、『思い出のマーニー』の見方が変わることでしょう。

物語の結末に触れている部分があります。
まだ作品をご覧になっていない方はご注意くださいね。




『思い出のマーニー』杏奈は精神病?年齢や性格は?なぜクズと言われる?

『思い出のマーニー』ヒロインの女の子、杏奈(アンナ)。

杏奈は、中学校1年生の12歳です。

ジブリといえば、活発で明るい女の子の主人公が多いですよね。

しかし、杏奈の性格は暗く、ひねくれています。

『思い出のマーニー』を初めて見たとき、物語の冒頭から杏奈の態度に驚いた方も多いのではないでしょうか。

「え?これ本当にジブリ作品?」と。

『思い出のマーニー』を子どもが見たら「人を傷つけるようなことは言ってはいけないよ」と、杏奈に伝えそうな勢いですね。

それゆえ、残念ながら杏奈は視聴者からよく「クズ」や「精神病」だと呼ばれてしまっています。

でも杏奈は本当にクズで精神病を抱えているのでしょうか。

クズだと言われてしまう要因は、人の良心をないがしろにする態度のせいですね。

ジブリには珍しく、心無い言葉を相手に言うシーンが目立ちます。

精神病については、統合失調症の症状に似ている気もしますね。

杏奈の特徴をまとめると、

・人との関わり方がわからない
・突然の暴言
・自己肯定感が低い
・自分を嫌っている
・被害妄想が激しい

こうして言葉で並べてしまうと、精神病を疑ってしまいますね。

ただ、上記の特徴は思春期の子どもにも表れる特徴です。

自分自身の過去を振り返ってみると、思い当たる節がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

確かに、杏奈の態度は褒められたものではありません。

しかし、『思い出のマーニー』を最後まで見てみると、杏奈の変化もしっかりと感じることができます。

単に、杏奈がそういうお年頃なだけだと言えるでしょう。




『思い出のマーニー』杏奈の生い立ちは?きっかけは喘息の病気?

『思い出のマーニー』ヒロインの杏奈は、温かい家庭で育ったとは言えない環境で12歳となりました。

まだ杏奈がよちよち歩きの小さな頃。杏奈の生活は1日にして一変します。

事故で杏奈の父親と母親の絵美里を一度に失ってしまうのです。

その後、祖母が杏奈を引き取りました。

しかし、祖母との生活も長くは続きません。

杏奈が2歳の頃。引き取ってくれた祖母も病気で亡くなってしまいます。

両親と祖母を失った子どもに待ち受けている現実は、どこに引き取られていくのか問題。

祖母のお葬式では、親戚が自分のことで揉めているのを目の当たりにしてしまいます。

最終的には、佐々木頼子が杏奈を引き取ったものの、杏奈は、誰にも心を開かない女の子へと成長していきました。

目の前で大人が揉めていて、「また自分から離れていくかもしれない人々」という認識であれば、杏奈の暗い性格に納得ができますね。

そして、杏奈12歳の夏。

杏奈は喘息を患っているため、さらに綺麗な空気の田舎へ赴くこととなります。

こうして『思い出のマーニー』物語のメインとも言える祖母マーニーとの再会は、大自然に囲まれた湿っ地屋敷が舞台となるのです。

杏奈は大人と関わることを避け、大人も杏奈の悲しい過去に蓋。

杏奈がマーニーのことがわからないのは、当然の流れですね。



『思い出のマーニー』杏奈の目の色が青っぽいのはなぜ?ハーフ?クォーター?

『思い出のマーニー』ヒロインの杏奈の目に注目してみましょう。

ほかのキャラクターと比べ、杏奈の目は青っぽい色をしています。

辺りが暗いシーンより、明るいシーンだと、目の青さがわかりやすいですね。

この杏奈の青っぽい目は、祖母マーニーと血縁関係にある証拠です。

マーニーの目は、一般的な日本人の目の色とはかけ離れた青い目をしています。

よく顔立ちがハッキリとしていたり、目や髪色が黒以外だと、「ハーフ?」と聞かれたことがある方もいらっしゃるでしょう。

「ハーフ」や「クォーター」という呼び方は、どのくらいの割合で他の国の血が混ざっているのかを表す言い方です。

日本人を基準にして、詳しく見ていきましょう。

 

ハーフとは、両親のどちらかが日本人以外の場合。
日本人の血と外国人の血が半分ずつという意味です。

杏奈の父親は、日本人。母親の絵美里には、日本人と外国の血が混ざっています。

よって杏奈はハーフではありません。

クォーターとは、祖父母のどちらかが日本人以外の場合。
外国人の血が4分の1入っているという意味です。

杏奈の祖父、和彦は日本人。一方、祖母であるマーニーはいかにも外国人という見た目ですが、日本人の血が混ざっています。

よって杏奈はクォーターでもありません。

 

マーニーのもうひとつ前の代を見てみましょう。

杏奈の曾祖父母です。杏奈の曾祖母は日本人。曾祖父が外国人です。

曾祖父母のどちらかが日本人以外の場合をワンエイス(one-eitgth)またはセミクォーターと呼びます。
外国人の血が8分の1入っている状態です。
よって、杏奈はハーフでも、クォーターでもなく、ワンエイス(またはセミクォーター)です。

あまり馴染みのない言葉ですね。

日本語の分数の読み方を思い出してください。

分母、分子の順で8分の1と読みますね。一方、英語では分子、分母の順で読みます。
8分の1は、英語でone eighth(ワンエイス)です。

杏奈の家系図を思い浮かべると、杏奈から数えて外国人である曾祖父に繋がるまで8人。

杏奈が「8番目」の1人です。

8に「8番目」を表す意味のth(ス)が付いている理由は、8人いるうちの1人と杏奈を限定して指しているからです。

同じ意味で使われているセミクォーターは、クォーターの前の代という表現です。

セミファイナル(準決勝)やセミダブルベッド(1人用よりも大きく2人用よりも小さいベッド)と同じ感覚ですね。

ちなみにワンエイス以外の言い方は、英語っぽい日本語である和製英語です。英語ではありません。ワンエイス(セミクォーター)くらい遡ると、意外と身近な友達にもいるかもしれませんね。




『思い出のマーニー』杏奈のセリフはジブリっぽくない

ジブリ作品では、キャラクターごとに名言が残されていることで有名です。

一度は言ってみたいかっこいいセリフ。
見習いたい心温まる優しいセリフ。
深く考えさせられるセリフなど、場面も様々です。

しかし、『思い出のマーニー』主人公の杏奈は、ジブリっぽくないセリフの数々を残しています。

いくつか例を挙げてみましょう。

 

「この世には、目に見えない魔法がある。輪には内側と外側があって、この人たちは内側の人間。私は外側の人間。私は、私が嫌い。」

暗い。とても暗い。

『思い出のマーニー』がジブリ作品だと忘れてしまうくらいの自己否定。

自己嫌悪です。

魔法の輪の話は、この1回だけで詳しくは出てきません。

杏奈自身、周りの子とは違うと感じて過ごしていることを「輪」という線で心の壁を作っていることが伺えます。

 

「太っちょブタ」

出会ったばかりの女の子、信子に向かって放つセリフ。

確かに、言われた方の信子を見ると、ふくよかな体つきをしています。

ただし、外見について悪く言うことは一番言ってはいけない悪口ですね。

 

「お金を受け取っていてもいなくても、杏奈のことを思う気持ちは変わらないわ」

杏奈の保護者である佐々木頼子が杏奈に自分の気持ちを改めて伝える場面です。

杏奈を思う気持ちを伝える点では、温かいセリフとも取れます。

しかし、セリフの前半でお金が出てきますね。

愛とお金の関係があらわになっているので、とても現実的です。

ファンタジーやミステリー要素のある『思い出のマーニー』を視聴しているはずが、ここで現実に引き戻される感覚になります。

『思い出のマーニー』には、もちろんジブリっぽいセリフが出てきます。

ジブリっぽいセリフと、ジブリらしからぬセリフを探しながら視聴するのもおもしろいでしょう。




なぜ杏奈はマーニーに出会えなくなるのか?考察してみる

『思い出のマーニー』では、ヒロインの杏奈と杏奈の祖母マーニーの出会いは突然訪れます。

そしてマーニーに出会えなくなる時期も突然です。

杏奈がマーニーに出会えなくなる理由は、物語の中で明らかになっていません。

考えられる理由は、

・マーニーは杏奈のただの妄想
・物語は全て杏奈の夢の中
・マーニーは幽霊

の3点が挙げられます。

1つめの「ただの妄想」は、本当に精神病を患っている人みたいですね。

妄想だとすると、物語全体を通して妄想となってしまうので、この理由の可能性は低いでしょう。

 

2つめの「夢の中」だと、現実の世界も織り交ぜたリアルな夢ですね。

物語の中で、杏奈以外の人の気持ちや杏奈の成長も描かれているので、この理由である可能性も低いでしょう。

自分の夢の中で解決する気持ちには限界があります。

 

3つめの「幽霊」は、ミステリー要素を含む『思い出のマーニー』に合いますね。

個人的に幽霊が1番可能性が高い理由だと思います。

周りに心を閉ざしたまま12歳になった杏奈。マーニーが杏奈のそばで生きていられなかったことが心残りだったのでしょう。

そんな心配から、マーニーは杏奈に会いに行ったのかもしれません。

最後には強くなった杏奈を見て、マーニーは心配事が消え、姿も消えたのだ

と考えられます。




『思い出のマーニー』杏奈 まとめ

いかがでしたか。

クズといわれる杏奈のこと、少し理解いただけたでしょうか?

一度見ただけでは、理解が難しい『思い出のマーニー』。

私も1回目はよくわからずに、疑問だけが残った作品でした。

そして、深いセリフよりもジブリっぽくないセリフが印象に残りました。

ただ、『思い出のマーニー』ヒロインの杏奈について少し詳しくなったところでもう一度見ると、見方が変わりますね。

杏奈の放つ心無い言葉の裏側も、回数を重ねるごとに理解ができるようになる不思議な作品です。

見る回数によって少しずつ理解が深まる作品も珍しいですね。

杏奈と杏奈の祖母マーニーが出会えた不思議な縁の理由を探しながら、次回の『思い出のマーニー』をお楽しみください。

 

金曜ロードショーで『思い出のマーニー』が3年ぶりに放送されます!
ぜひ、ご家族揃ってご覧くださいね。

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