1984年に公開された映画『風の谷のナウシカ』
"ジブリといえば、やっぱりナウシカ!"という熱烈なファンも多い作品ですよね。
まぁそもそも無理な話ですが(汗)、私も
"ナウシカのような人間になりたい"と思いながらいつも観ています(笑)。
今回は壮大なスケールで展開される、映画『風の谷のナウシカ』の原作について調べていきます。
風の谷のナウシカ|原作者はだれ?
映画『風の谷のナウシカ』の原作者は宮崎駿さんです。監督・脚本、絵コンテも手がけています。
原作となる漫画コミックス「風の谷のナウシカ」は、雑誌「アニメージュ」に1982年から1994年まで連載されたもので、なんと!12年かけて完結した物語なのです。
映画『風の谷のナウシカ』の公開が1984年です。それから12年のあいだには、
『天空の城ラピュタ』(1986年公開)
『となりのトトロ』(1988年公開)
『魔女の宅急便』(1989年公開)
『紅の豚』(1992年公開)
と、スタジオジブリの人気作品が公開されています。
それぞれの制作期間が約1年ぐらいありますので、劇場用アニメの制作に携わりながら原作を描き続けたということになりますよね。
鈴木敏夫プロデューサーが、宮崎駿監督のことを"天才"と語っていますが、
まさしく"天才だから成せる偉業"だなと感じます。
12年間のあいだに、雑誌「アニメージュ」への連載を4回休載しながらも描き続けたこの作品、宮崎駿監督は"完結していない作品"と位置付けているようですが、続編制作については否定しています。
原作となる漫画コミックス「風の谷のナウシカ」は全7巻。
1983年の第1巻発売から、約37年間で累計1700万部を突破しました!
漫画コミックは、おおよそ1巻で30万部を突破すれば大ヒットといわれているなか、いまだに人気の衰えを感じさせない作品です。
風の谷のナウシカ|原作の最後はどうなるの?
原作の「風の谷のナウシカ」は最後、どのようになってしまうのか?気になりますよね。
もともと、複雑なストーリー展開であるこの作品。
結論からいいますと、ナウシカは生き延びます。
あまりに簡単すぎる表現になっていますよね(笑)
これは、あくまで私が感じた表現なのですが
"生きている"ではなく"生き延びる"のです!ナウシカは。
原作コミック全7巻のうち映画は2巻途中までの展開
映画『風の谷のナウシカ』は、原作コミック全や7巻のうち、第1巻〜第2巻の途中までを描いています。以降の展開は原作コミックとアニメでストーリーが違っています。
その理由は、映画の上映時間の関係からです。
映画のラストでは、ナウシカが王蟲(おうむ)の群れに突進され一旦は死にますが、その後甦るというストーリーになっています。
これは宮崎駿監督としては"全く納得していない展開"だったのですが、公開が迫っているという現実と、鈴木敏夫・高畑勲両プロデューサーの説得により決まったことのようです。
宮崎駿監督は"神様がナウシカを生き返らせてくれた"というストーリーにしたくなかったということですよね。
連載終了直後のインタビューで、宮崎駿監督はこのように答えています。
「神様を前提にすれば、世界は説明できますよ。」
自分の意としない展開になったことを、宮崎駿監督はいまだに悔やんでいると、鈴木敏夫プロデューサーも語っています。
ストーリーが壮大なだけに、映画として2時間に収めるということが、それだけ大変なんだなぁと感じました。
宮崎駿監督の創作の根底にあるものとは?
そもそも宮崎駿監督は『風の谷のナウシカ』をアニメでは表現できない世界として描きたいと考えていたので、当時連載していた雑誌「アニメージュ」から映画化の話が出た時には、渋々承諾したといわれています。
原作とは違う展開を脚色"しなければならなかった"という経緯があったのですね。
2013年に宮崎駿監督が長編アニメーション制作の引退会見で、子どもたちに伝えたいこととして語った言葉です。
この世は生きるに値する
私は、とても心に響きました。
では、私はこのことを子どもに伝えられるのか?と考えたら、簡単なようで難しいなぁとも。
原作「風の谷のナウシカ」で、最後ナウシカは、生きていく上での苦しみや悲しみ、そして死ぬことも人間の一部だ、ということを"受け入れて生きてゆくこと"を選びます。
ナウシカは"生きています"というハッピーエンドな気持ちでは終われない、さまざまなことを受け入れながらこれからも"生き延びていきます"という気持ちを私は感じました。
風の谷のナウシカ|まとめ
・原作 漫画コミック「風の谷のナウシカ」の最後、ナウシカは生き延びる
・宮崎駿監督の創作の信念は「この世は生きるに値する」ことを子どもたちに伝える
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